今村昌平企画、原一男監督のドキュメンタリー映画。1987年公開。若い頃に観たことがあるがU-NEXTで見つけたので再観覧。
⚠️ Spoilers start below! Read at your own risk.
昔観たときは主演?である奥崎謙三の狂気が強く印象に残っていたが、人生の終わりが見えてきたこのタイミングで観た感想はちょっと違うものだった・・・。
この映画撮影時ですでに奥崎謙三は傷害致死罪、天皇パチンコ狙撃の暴行罪などの前科があり警察(公安?)からマークされている状態。
激情的な性格で暴力も躊躇しない。しかし主張は首尾一貫しており、礼儀正しい。暴力を発動した際には自ら警察に通報する(ただし人様の家の電話で😓)
戦時を二度と起こしてはならない、戦死者への供養も含め戦争の記憶はすべて話すべきだ、そして天皇は戦争の責任を取るべきだ・・・といった思想の元に、戦病死・人肉食の真相を戦後36年心に秘めた人たちの前に現れ、画面越しにでも居た堪れない空気感を感じる中、まったく空気を読まず傍若無人に追求・断罪を続ける・・・。
この歳になったからか、彼の主張も幾分か同意できる部分もあったが、唐突に奥崎の殺人未遂による逮捕で映画は終了してしまう・・・💀
過去の殺人を悔いているような発言をしつつ、問題解決の手段として再度殺人を選択してしまったことが、戦争体験の影響なのかはわからない。数千名の中で30数名しか生き残らないという経験はそうやすやすと想像できるものではなかろう・・・。
凄惨な戦闘シーンなど無いが、戦争の恐ろしさをヒシヒシギリギリと伝える恐ろしい映画。
一人暗闇の中、ヘッドフォンでの視聴をオススメします。