カテゴリー
Cinema

The Fall

youtube placeholder image

2006年公開のインド・イギリス・アメリカ合衆国制作の作品。監督はR.E.M. のMV “Losing My Religion”、”The Cell (2000)” で名を馳せたターセム・シン。

初回公開は2009年。当時はミニシアター系で話題になっていたがその時は観れていない。DVDも廃盤で伝説的な映画になっていたが、今回4Kリマスターが12/25まで公開だったので滑り込みで観てきた。

⚠️ Spoilers start below! Read at your own risk.

映像が圧倒的に美しい作品。

4年かけて13の世界遺産、24ヶ国以上でロケーション撮影するという予算度外視した舞台美の追求に加えて、それらに負けない石岡瑛子の衣装デザイン。

構図、色彩、ライティングに隙がなく、どのカットもそのままスチル写真として成立するレベル。

イントロのモノクロシーンはグレゴリー・コルベールの “Ashes and Snow” を彷彿とさせる静謐で美しい映像。

フルカラーシーンは世界中の美麗な景色や建造物に石岡瑛子の極上な色彩+造形の衣装を纏う演者を舞台的に配置。監督がインド人というのも関係しているのか宗教画に似た神聖性を感じさせる映像に仕上がっている。

勇者たちの衣装カラーが戦隊モノを思い出させる感じでちょっとホッコリした(石岡瑛子が日本人だから?)。

黒人戦士、ダーウィン、敵の兵士、花嫁あたり(名前がよく分からぬ😅)の衣装がとても良かった 。特にダーウィンのコートはドンキホーテ・ドフラミンゴみたいなサイケ感と眼状紋の組み合わせが最高だった。

一方プロットは自殺志願者が子供に語るオリジナル童話というかなり柔軟な構成。「美しい絵を撮る」ことを優先させるために「不整合の補正」を担う建付けに設定されている。

実際、画が持つ力が強すぎて物語性を感じさせるレベルなのでプロットはさして意味は無いのだけど、リアル/幻想の映像の緩急をつけないと鑑賞者の感覚が麻痺して環境映像みたいにになってしまうのかもしれない。(テリー・ギリアムのバロンとか思い出したけどちょと違うかも・・😓)

効果音は映像に比べてかなり控えめな印象。これは映像優先で意図的に控えている可能性ありそうだけど、個人的にはもう少し音の力を用いて相乗効果を出せたのではないかと感じた。(ベートーヴェンの交響曲第7番の第二楽章が流れるエンドロールはとても良かった)

クレジットにスパイク・ジョーンズやデヴィッド・フィンチャーの名前が並んでいたけど、どういう関わりだったのかは不明。

テレビではなく、圧倒的な美を体全体で浴びることができる映画館の大きなスクリーンで観たほうが良い作品。

映画館で観ることができて本当に良かった😻

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です