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デザインと欲望

先日(10/10)にセミナーでのことについてお話することがあったのですが、その時に
「『「良い」をきちんと考えた方が良いのではないか?』
というパラドックス的なお話をしましたが、「良い」を詰めていくと「」に到達します。
とは「欲望はなにか?」「その欲望を満たすために必要なもの」を考えて具現化していく作業で、デザイナは「欲望」の特徴、危険性を理解し、満足を与えながらも、短絡的な快楽追求が導く破綻を回避できるように「欲望」を制御できるスキルを持っている必要があります。


当然その「欲望」の主体が誰なのか?という話はありますけれど、自身の中に「欲望」に対しての「客観・客体」視点を持つことは無理であり、シミュレートする必要があります。そのためには「自分の欲望」を理解した上で、それを拡張、妄想、体験することで、自分の中に無限の欲望を貯めこみ、飼い慣らす必要があるのだろうと思います。
大御所のデザイナが非常にシンプルなスルに行き着いたりしますが、それらは有無象の欲望を消化しきった後に導き出した非常にプリミティブな結論なのかも知れません。そのスタイルを理屈をこねて模倣する人とは、佇まい、凄みが違うように感じられます。(抽象的であれですがw)
そう考えると、デザイナの内面は、とてもとても罪深いものなのかもしれません。

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