1969年公開、脚本:笠原和夫・中島貞夫、主演:千葉真一。密かに音楽は冨田勲。
日本の暗殺事件をまとめたショートオムニバスという体の映画、テロに対するアンチテーゼなのか?と思う表現がちらほらあるが、そのへん逡巡した時代だったのかもしれない。
後の有名俳優がたくさん出演しているが、演技の落差が結構激しいのはまぁ仕方ない?
映画は江戸末期の有名どころの暗殺事件を短尺でワイドショー的にまとめたものが何本か連続する。それらに何かしらのつながりが設定されているのか注意したが見つけられぬままダラダラと有名な暗殺事件の紹介が続き、もしやこれはクソ映画なのか??と不安になった頃に、主役の千葉真一がやっと登場。
5.15事件の血盟団の一人を演じているが、千葉の抑えきれないリビドーの迸りが凄まじい・・・、画面越しに匂いが漂ってくるぐらいの勢い😅
瞑想シーンで別シーンの映像を重ねている表現があるのだけど、この時代にどうやって撮影したのか気になる。おそらく実際に映像を投射して撮影したのだと思うけれど、この時代でも撮影順とか編集加味して前後させていたのだろうか・・・?
ちなみに、このエピソードに出てくる小沼正、井上日召共に、昭和中期まで右翼大物として活動しているのだけど、映画の中ではそのへん有耶無耶のまま次のエピソードに展開する。
その後、高倉健演じる、相沢三郎のエピソードから、2.26事件のエピソードへと展開する。このエピソードで銃殺時に「天皇陛下万歳!」と叫ぶ、右翼賛美のようなシーンが繰り返されて脚本が迷走している感じがある・・・。ここは磯部浅一を軸に構成されているのだけど、なんで磯部なの?みたいなところが釈然としないまま、唐突に映画は終了した・・・😓
千葉真一の性欲がすごそうだな・・・という印象の映画です・・・😅