第二次大戦から1992年までのユーゴスラビアを舞台にした映画。
歴史コメディという位置づけの映画だが、撮影は1991年の内戦の後の1993年秋からスタートしたとのこと。そういった時代背景もあり、映画に政治的観点(大セルビア主義)が含まれているという批判を受けた経緯があるらしいが、ユーゴスラビアを含めたヨーロッパの近代史を不勉強なため、理解しきれていない部分がかなり多い気がする・・・。
第二章中盤まではコメディ要素もチラホラありホンワカ雰囲気だったが、第二章後半から一気に些細なことから不幸が連鎖して転がり落ちていく急展開にちょっとついていけなかった😢しかしこのドタバタとした不幸の連鎖はユーゴスラビアで起こった内戦の状況を表現しているということなのかもしれない・・・。
エンディングのあの世ではお互いを赦し合い、幸せに暮らしていてほしいという強い願いが感じられたのだけど、ここに大セルビア主義の思想が反映されているのかは良くわからず、軽々しく感動して良いのか判断つかなかった・・・😓
この映画の後にもクロアチア紛争、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争、コソボ紛争と内線が続いたことを踏まえると、この映画は戦時中映画であり、内戦を振り返る位置づけには無く、プロパガンダ映画としての側面もあったのかもしれない。そのうえで、本作がカンヌのパルムドールを受賞しているということも、どう判断してよいのかよくわからない・・・😢
という・・・観たは良いが勉強不足で判断しづらい映画でした。
唯一明確なのは、作品の最初から最後まで演奏されるブラスバンド演奏の曲(ユーゴスラビア民族音楽)が強烈ということ。
この雑多で粗野な演奏も、ユーゴスラビア崩壊を表現しているのかもしれない・・・。