アリ・アスター監督の2019年作品。当時世界的に話題になってたけれどポスターがいまいち馴染めずやっとこ鑑賞。
⚠️ Spoilers start below! Read at your own risk.
この作品は世界的に興行成績も良く、高い評価を受けているが、劇中に散りばめられた多くの要素に対して様々な考察と解釈がなされている。このへんSNSと相性が良さそうな構造になっている。
考察に関しては他のサイトに任せて、サクッと感想だけまとめると、現代社会における個人主義と全体主義の邂逅による問題提起という印象。
舞台であるスェーデンはヨーロッパでキリスト教化が一番遅かった国であるという点を鑑みると、現代社会を代表するキリスト教と北欧の土着信仰というアナロジーもあるのかもしれない。
この辺は人間社会は未だ不完全であり二律背反の状態であることを提示している可能性もあるが、監督のアリ・アスターの思惑はよくわからないのであくまで邪推。
作品の感想が分かれているのも、エンディングの主人公の笑顔を踏まえ、どちらがハッピーなのか微妙なバランスのプロットになっている点が大きいように思う。
スッキリした結論が出せない課題だけが脳内に山積してモヤモヤとする作品。
P.S. 先日鑑賞したスェーデンが舞台の鏡の中の女も白夜という状態が不安な感じを高めていたけれど、本作も白夜が非日常感を高めている。最近ネットで話題になっているショートスリパーのボディビルダーの流れで、暗くなると分泌されるメラトニンについてチラホラ見聞きしているが、やっぱ暗くなる夜が存在しない日常に対して人間は無意識に恐怖を感じるのかもしれない。