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Cinema

brown bunny

Vincent Gallo の久々の新作が公開されたので見てまいりました。
Buffalo '66 (1998) とかは、あのSUPER BOWL史上においても劇的なNEW YORK GIANTS vs BUFFALO BILLSの試合(XXV/1991)の名キッカーノースウッドの変わり果てた姿にしたものです。(その後2年連続BillsはSuperに進出するもSuperで破れるという悲劇をたどるんですけど・・・w)
で、新作ブラウンバニー。(ここから先は一応ネタばれ注意になりますので読みたい人だけ)


最初の1時間過ぎぐらいまでは「おぃおぃ?なんだこりゃあーー?」という感じ。台詞もほとんどなく、ひたすらやけくそなんだけど、やけくそになりきれないまま悲しくなる男の心理が時間をたっぷり使って描かれます。
「うーん、眠い!」
引っ掛けていく性の名前にある共通点があることぐらいが何かしら興味を保ち続けるかすかなトリガーという感じで進行していきます。
しかしちょっとまだ心情的には「あーりーえーなーぃ」という感じで、理解不能。
ところがわりまでの15分間で、いきなり感情がします。怒り、悲しみ、弱さ、憎しみ、慈しみ、そして愛などなどものすごい複雑な感情の絡み合いを演じています。
的な衝撃度も高いのでそっちに気をとられる人もいるとは思うのですが、それ以上に画面から噴出してくる人間のきれいでもあり、汚い部分の感情のほとばしり。そして生理的欲望の前と後とでの感情の切り替わり。(これは男じゃないとわかんないかも)ある意味ものすごくリアルです(リアルという部分では音が全部生撮りっぽくて異常にリアル)
近年のアメリカってのはできるだけシンプルなエンターテイメントととして重複した感情表現ってのを避けている感じで、それが「単純明快で楽しい」「とても悲しい」というストレートな印の反面、「後に残らない」「心に響かない」というイメージでしたが、これはちょっとそこら辺に真正面に取り組んだ感じ。(まぁ世の中的にそういうできるだけシンプルに的確にという風潮なのかもしれないですけど)映画を単純にエンターテイメントとして捉えるか、表現手法として捉えるのか?の違いだとおもいますけど。
ここ最近の「楽しませるためのロジック」みたいなわかりやすさのない映画で、初めて「ゴッドファーザー」とか「ディア・ハンター」とかを見たときの感覚を思い出しました。自分の中から消し去りたい、去りたい思い出というか・・・。なんか上手く表現できないですが・・・。
ちょっと自分の中の嫌な部分とかそういう部分と重なったりして非常に気ずかしい部分もありましたけど、そういった部分を今の時代にとして発露させたギャロの手腕に脱帽しました。
非常に男としてはやるせない映画で、ブルーな気持ちになりますた。
できることなら二度と見たくない、見るとしてもひとりでこっそりみたい映画です。

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