「つなぐ~TSUNAGU~」の取材初日。
4/18朝:フェイエミラノ
朝7時、朝食食べて出発の準備。イタリアはスリが多いらしく、ミラノサローネに合わせて窃盗団が押し寄せ、ホテルの旅行者を狙っているらしい。つまりホテルの部屋にモノを置いておくと盗まれるという話。なので飯を食べに行くのにもPCをロックして、パスポートもって、カメラ担いで・・とかなりウザッタイ。
みんな出勤しています。
初日はツアーのバスに乗り本会場へ。バスの運転手が併走する車の女性をチラチラチラチラ見ているのにイタリアをちょっと実感。本会場はフィエラミラノという幕張メッセみたいなところで(大きさは幕張の5倍らしいですが)企業などが出展しており、そこが本会場ということらしい。
ちなみにミラノサローネってなんだよ?って話ですが元々は家具の展覧会ですが、詳しくは「つなぐ~TSUNAGU~」の「ミラノサローネとは?」を読んでください。つまり「フェイエミラノ」という幕張みたいな見本市会場と、ミラノ市内でお店やギャラリーで行われる「フォーリサローネ」という2つに大別されます。たとえるなら前者は幕張、有明とかで行われるEXPO系。後者はデザイナーズブロックという感じかなと思います。
で、フェイエミラノを見る前にもコーディネイターのおばちゃんに「イタリアはスリが多い」「私はファスナー付のバックを胸に抱えていたが、そのバックの中からすられたことがある」とか延々とスリ自慢を聞かされました。まぁ自分の間抜けさもアピールしているのだけど、どーもその辺は気づいていないのか、関係ないのか、とにかく誇らしげにイタリアのスリのテクニックのすばらしさを吹聴していた。ま、とりあえずその華麗なテクニックを体験できるように、厳重に防御してみることにする。できるもんならやって見やがれスリ野郎!
フェイエミラノ会場の天井。貝みたいな構造。大きい写真はこちら
10:30からサローネ開始とのことだったのだけど、予想以上に到着が早く開場前から見学を開始。会場は「モダン」「デザイン」「照明」「クラシック」「サテライト」と大別され、これら各ゾーンが幕張ぐらいの広さらしい。一般的にミラノサローネは出展をすべて見て回ることは不可能だと言われているイベントなので、要点を絞ってチェックしていく必要がある。で、今回は「デザイン」「照明」「サテライト」の3つに絞ってチェック。
各人バラバラに分かれてレポート開始。
しかし写真を撮っていたら、ところどころで”no foto”とか注意されるところがある。話を聞いてみるとどうやら基本写真はNGで、”press”パスを持っていれば問題なく写真が撮れるらしい。しかし今からそんなパス発行してもらう時間は無いので各ブースごとに確認してOKであれば撮影させてもうことにした。
家具のほうはほとんどno foto状態。これはやっぱ中国とかそういうところがデザインパクってしまうからなのかしら??かなり写真に対して警戒している様子。(俺がアジア人だから?)
家具ゾーンの印象としては「アジアンテイストを取り込んだものが結構多い」「子供向けの家具が多いというか素敵」「基本的に椅子とか、イームズ、ウェグナー、コルビジェの基本系をちょっと変えましたぐらいの印象で、どれも既視感が強い」「基本的に家具自体がでかいので、日本で買うには広い部屋が必要」といった感じ。特に子供向けの家具は非常に充実していた気がする(これは自分に子供ができたからなのかもしれないけど)
各ゾーンはこんな感じで建物ごとに分かれています。これ2つぐらいが幕張サイズ?
あまりにも写真が取れないため全員で「デザイン」ゾーンから「照明」ゾーンに移動。「照明」ゾーンは写真OKが多く助かった。照明は家具と違って実用性とアート性の2方向がかなり明確に分かれる分野だと思うが、それ故出展物も多岐に渡り非常にユニークなものが多かったように思う。
照明は面白かった
あ、ちなみに「つなぐ~TSUNAGU~」のサイトでライブレポートという試みを行っていて、イタリアの我々が携帯で撮影した写真が随時コンテンツに反映されていくということで、我々はそれぞれが携帯を持って随時写真をアップしていくわけです。(一眼の写真もあるのですが、これはホテルに戻って、色々補正してからアップ)
で、照明ゾーンの奥に「サテライト」ゾーン(イタリア式にはサテリテ)というのがあり、ここは学生やら、新人さんやらが個人でエントリーしているゾーンとのこと。のりとしてはデザインフェスタのハイレベル版といえば分かりやすいか?ここが若さと野望渦巻く場所で非常に面白い出展が多く刺激的でした。日本から出展している人も数人いました。なんかこういうの見てると何かものを作りたくなります。
日本から出展していたLeif.designparkさん。木の素材感を生かした椅子が綺麗。
4/18 15時ごろ:ドゥオモ地区
一通りサテライトゾーンを見てから、ドゥオモ地区(ミラノの中心で大きな教会と広場があるところ)へ移動して食事。もう15時前だったので店員が「おめーら遅いから、もうメニューはこれだけ!」みたいなかなり限定されたラインナップだった。ラザニア、ピザを食べる。ラザニアちょっと冷えていたけどおいしかった。ピザはまぁピザだった。「イタリアは食べ物が美味しいんだ!」という話をよく聞くのだが、元々食に対してそれほど造詣が深い訳でもないからか、そんなにびっくりするほど美味しくは無かった。
食事後ドゥオモの教会の屋上に3ユーロで登ってみる。この建物30年ぐらい工事中だとかそんな話を聞いたが、何をどうすればこんな建物に30年も補修期間が必要なのかは不明。病的なまでのデコレーションとか見ていて圧倒されるものがある。その後礼拝堂も見学。こちらは無料。というかまぁ普通にみんなお祈りしていました。写真撮影してよいのか迷いましたが、白人もパシャパシャ撮影していたので観光地としてまぁ普通にOKなのだなと思い撮影。ステンドグラスがやっぱきれい。しかしまぁ暗いのでブレブレ。流石にストロボは失礼かなと・・・。
礼拝堂のステンドグラス
その後ドゥオモ周辺でサローネの出展ポイントを探してみたのだけど、地図には掲載されているのに何故かほとんど見つからず・・・唯一SONYさんの展示を発見。着せ替えPC?、スピーカー付椅子、あと変わった形のスピーカーを展示されていました。(SONYの道向かいも何かやっているようだったが、初日だからかまだ準備中でした)
4/18 18時ごろ:トリエンナーレ つなぐオープニング
その後、今回の目的である「つなぐ」のオープニングが行われるトリエンナーレ地区へ移動。地下鉄で移動して駅から歩き、方向間違えて迷子になりましたが無事到着。
ちなみに地下鉄のチケットは自動発券機と有人販売所があります。日本人だと会話しなくて済む自動発券機に行きがちですが、これがトラブル多く、余計にしゃべらないといけない可能性高いので窓口で購入した方が安全。窓口の人は旅行客慣れしているので、大体分かってくれるし、運賃設定もミラノ中心部なら一律なのでほぼ間違えないと思われ。
あと車内は日本の地下鉄に比べてかなり薄暗いです。車内のカラーリング(グレー)、床も黒いゴムだし、照明もあまり明るくない。よく日本の乗客は陰鬱だみたいな言われ方をされるけど、イタリアもそんなに変わりません。ベラムーチョしてるカップルがいるぐらい。
あ、あとドアがしまる際の衝撃度がすごいです。日本だとワンクッションおいて完全に閉まりますが、イタリアは容赦ありません。「ガターーーン!!」みたいな閉まり方。挟まれたら骨が折れそう。日本みたいに満員でドアギリギリで押し込まれて乗るなんて無理です。ドアの近くに乗る際には気をつけてください。
今回「つなぐ」が出展している場所は昔のお城の中にある美術館の中。その中の一室に隈研吾氏の提案するコンセプトモデルが展示されていました。この辺の詳しい情報はここで書くのもアレなので、「つなぐ~TSUNAGU~」で見てください。個人的には生原研哉氏に会えたのがうれしかった。オープニング終了後会場は長蛇の列で順番待ちの人で部屋の中が溢れかえっておりました。
オープニング風景:隈研吾氏、原研哉氏など
日頃ほとんど歩かない植物のような生活を送っている人間が、朝からひたすら歩いたため、足腰にガタが来ており、もう21時ごろには立っていることすらままならぬ状態へ。また会場があまりの人でのために食事に到達できない。(一応お寿司やドリンクが出されていた)
仕方が無いのでそこら辺のレストランに飛び込み夕食。スパゲッティーとピザとサラダ。その後ホテルに戻って今日撮影した写真やらをアップ。なんだかんだ終わったのは26時過ぎ。結構しんどい。
その他の写真はこっちにアップしていきます。追々・・ですが・・・。