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戦艦ポチョムキン

唐突に映画のレビューをいてみる。まずは「戦艦ポチョムキン」。1925年にロシアで制作されたセルゲイ・エイゼンシュテイン監督の作品。

内容は共産主義プロパガンダ映画であるが、後世の多くの映画に影響を与えた側面もある。を乳母車が転がるシーンや、モンタージュなど多くのオマージュがある。そのへんは、詳細は上記を参照してもらうとして、ここではその政治的な観点で思うところを書いてみる・・・。

※以下ネタバレ注意

この映画で最も有名な第4章の舞台は黒に面するオデッサ。ここは黒海に面する要所で昔からな紛争が起きている都市。現在はウクライナ領でありロシア侵攻の現場となっている。

内容はロシア革命20周年記念のため、専制君主体制に対する武装蜂起としてポチョムキンの反乱をテーマとしている。しかし映画では些細なキッカケから私刑的な反乱が発生。その首謀者の死体を御旗に市民も反乱に同調・・・それを権力側が虐殺という展開。ここに思想的コンテクストは示されず「権力VS民衆」という対立概念だけが存在する構成になっている。

この映画は西側では共産主義プロパガンダ映画として上映規制の対になっていたが、当のソビエトにおいてもリン時代に規制の対象となったのは、この構成に依るところが大きいと考える。

スターリンの大粛清の時代にこの映画をそのまま上映したならば、観客は共産党をどちらとして捉えたは火を見るより明らかである。つまりこの映画は共産党プロパガンダとして制作されながらも思想に囚われない的で輪廻的な権力と民衆の関係を描いた映画ということなのだろう・・・。

余談

非常にどうでもいい話なんですが、第4章:「オデッサの階段」で被弾した我が子を抱いて兵士に詰め寄る半狂乱の性は男性が演じてるんじゃないかと思っているのは自分だけですかね?

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